信濃の国は十州に 境連ぬる国にして 聲ゆる山はいや高く 流るる川はいや遠し
松本伊那佐久善光寺 四つの平は肥沃の地 海こそなけれ物さわに 万ず足らわぬ事ぞなき
長野県は、県歌『信濃の国』において「海こそなけれものさわに」と歌われるように、
海以外は何でもあることが取り柄。
東日本と西日本、表日本と裏日本、
文化が衝突する土地にして、大規模な山岳地帯によって閉鎖された
独自文化の育つ土地です。
一度訪れて百を知ったと思うなかれ、都道府県別で面積第四位の広い県域は東西南北で文化が大きく違うのです。
信濃の美味しい食べ物
- 野沢菜 コンビニおにぎりにもおやきにも野沢菜があり、スーパーの弁当でもたいてい野沢菜が入っている。あまり飯屋に迷わず手軽に食べられる郷土飯の一つ。
- おやき 野沢菜で240円以下が適正価格という印象。地元のおやき屋は200円でした。300円とか時々あるけどボッタクりすぎです。鬼無里いろは堂がおすすめ。
- 昆虫食 イナゴとかハチノコとかざざむしとかハチとか。あまり買って食べるものではないと思うので信州人と友達になったら食べる機会あるかもくらいで考えておけば良い。
- 信州そば 地域によってさまざま種類ありますが、信州であればどこで食ってもたいてい美味しいです。有名なブランドそばはたいてい長野、松本市街でも食べられますが……本場で食べたほうがいい思い出、体験になるでしょ?
- 戸隠そば(北信、長野市戸隠) そばの甘皮を取らないそば粉による色の濃い面と独自製法による粘りとコシが特徴。水を切らずに食べやすい塊にして麺を盛る。
- 更科そば(北信、長野市更級) そばの実の中心部分、白く上品な香りの部分のみを使用したそば。香り高くのどごしが良いが粘りが少ないので十割蕎麦はあまりメジャーではない。
- 富倉そば(北信、飯山市) オヤマボクチというアザミ類の山菜をつなぎに使ったそば。十割蕎麦の味と香りを損ねずに、つなぎのあるそば特有ののどごしの良さを引き立てている。手間がかかるので貴重なお蕎麦。
- 長和そば(東信、長和町) 韃靼そばという大陸亜高山帯で作られるそばの実を使ったそば。韃靼そばは苦蕎麦とよばれている苦いモノだが、長和の韃靼そばは苦くないのが特徴。
- 奈川そば(中信、松本市奈川) 山菜、きのこがたくさん入った鍋に『投じ籠』と呼ばれるザルでそばを入れて湯がいて食べる奈川地区の郷土料理。ちなみに、奈川のアクセスは最悪なので野麦峠越えとかする際に是非。木曽町の開田高原にも開田そばという投じそばがある。
- 高遠そば(南信、伊那市高遠) “辛つゆ”と呼ばれる、蕎麦つゆに辛味大根の絞り汁(あるいは大根おろしのまま)と焼き味噌、刻みネギを混ぜた汁で食べるそば。会津でも同じ食べ方をするが、元ネタはこっちらしい。
- 山賊焼き(中信地方) すり下ろしたニンニクやタマネギを効かせた醤油タレに漬け込み、片栗粉につけて揚げた鶏肉。サイズのクソでかい竜田揚げだと思えば良い。安くて美味しいのでコスパに優れる。中信ならコンビニでもスーパーでも見つかるので手軽に食べられる。
- 信州サーモン(中信、安曇野市) ニジマスとトラウトをかけ合わせた養殖の鮭。海なし県のブランドサーモンということで盛り上げている。犀川、千曲川は古代において有力な鮭の漁場だったが、現代では貴重になっている。
- 牛乳パン かねまる派?小松派? 長方形のパンに牛乳を練り込んだ一品。
- 五平餅(南信地方) うるち米をつぶして木の棒(割り箸や竹串)に練りつけて、素焼きをしたした後で醤油や味噌のタレを塗った小判型の食べ物。蕎麦屋のサイドメニューにありがち。
- かんてんぱぱ 長野県のご当地寒天企業。寒天だけで一山当てた。お店で食べるものではない。
- ラーメン大学 全信州人の最終学歴はラー大卒である。食べるだけでもらえる学士(ラーメン学)で旧帝に差をつけよう。
- テンホウ ラー大に遅れを取っているローカル中華チェーン。美味しいのでヨシ!日本中華らしい味付け。
北信 長野市・飯山・野沢
県庁所在地を抱え、新幹線を抱え、野沢温泉、志賀高原というスキーの聖地を抱える信濃の中心地。
東信? 上田・佐久・軽井沢
横軽から浅間山を望みつつ真田丸へ。歴史情緒残る北国街道探訪。
中信 松本・北アルプス・木曽
木曽駒、穂高、立山、白馬。名峰を背にする、清流と緑と人の里。
南信? 伊那谷・飯田・諏訪
諏訪大社より発する天竜川、辿れば街も秘境も酷道も。
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